日興上人・五本杉経塚(蓮華山正法寺開闢地)


 当地は鎌倉時代、日蓮聖人第三弟子、白蓮阿闍梨日興上人が正応3年(1290)に一宇の草庵を結んだ押越正法寺の開創地である。立正安国や両親報恩を祈り、また「妙法蓮華経」の五字に因み、五本の杉を植えた霊跡から、古来より「五本杉経塚」と云われ、「日興聖人御双親為報恩経石書写之旧蹟」とされている。その後、開山日出上人が、天文23年(1554)2月16日に仏堂を建立するも、天正6年(1578)5月12日に大洪水があり、堂宇の全てを流失し、天正7年(1579)2月に現在地に移転した。